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気の向くままに、絵を描いたり読書したり。時間がある時は映画も見るし、PSP&Vitaもいじったりもする。
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迷い猫の足跡

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2014/01/15 (Wed) 21:29
VVV二次のエピローグの続き


◆200年の軌跡



↓↓↓

--------------------------------------------------------------------------- 「王子~、王子~!!」

 金髪の少年が、必死に庭園、元・咲森学園…とあちこちを駆け巡る。一体、どこへ行ってしまった
のか。あの王子様は。まだ授業の途中だと言うのに、ほんの少し目を離した隙に、いなくなって
しまったのだ。本当に、一体どの人物の血を濃く引き継いでしまったのか。頭も良く、覚えも良い。
総合的には優秀なのだが、時々、妙な具合にスイッチが入るのか、突拍子もない行動に出る事が
あるのだ。

 まだ子供なのだから…とも思うのだが。

 どうにも心配性なのは、この少年へと続く血筋の性なのか。そこは致し方ない。ともあれ、やはり
まだまだ教えなければいけない事がある、我らの王子様の安否を確認せずにはいられない。
 少年は、来た道をもう一度戻ることにした。その背を、息を殺して、木の陰から様子を伺って
いる幼い瞳が実は、かなり近くから見ていることも知らずに。






「よし、行った!!」

 青を基調とした服を身にまとった銀髪の子供が、彼が立ち去るのを確認すると隠れていた
木の陰から顔を覗かせ、もう一度だけ辺りに注意を向けて、その一歩を踏み出した、が。

「なにしてるの?」
「っ!!??」

 まずい。最も見つかってはいけない相手に見つけられてしまった。振り向かなくてもわかる、
きっと抜け出した自分を咎めるに違いない。ショーコならまだしも、よりにもよって…。
 王子と呼ばれた、銀髪の子供は恐る恐る振り返り、その名を呼んだ。

「サキ…」
「なにをしてるのかしら、王子様?」
「えと…ね、あっ!」

 子供は、咄嗟にさっきまで隠れていた木を指さして、さも大事なことだと主張した。

「花が咲いてるの!きれいでしょ??」

 サキは言われて木を見上げる。確かに咲いている、花が。だが、まだ本咲きでは無く
ちらほらと、そんな感じだ。満開までには、あと数日といったところだろうか。

「持って帰ろうと思って」
「でも、あれは王子の背では手が届きませんよ?」
「届くよ!!えいっ!!あれ?もう一回!!」

 ぴょんぴょんと飛ぶ。それでも、両手をめいいっぱい伸ばしても、まだ数センチ上に咲く花に
王子の手が届くには、しばらくの成長が必要だろう。その姿があまりにも…。 
 サキは堪えきれなくなり我慢していたものが溢れる。

「っぷ、反則ですよソレ」

 微笑ましい姿にサキはついに笑顔をこぼす。ムキになる姿が誰かと重なる。教祖様もといアキラの
手を借りずとも、我らの愛しい王子の行動はわかりやすい。そこは"彼の"血が濃く出てくれたおかげ
なのだろう、故に読み易い。
 不仲では無かったが、咲森学園でのヴァルヴレイヴⅠ号機の管理権について言い合っていた二人の
事を考えると、あの少年が王子の行動範囲を今一つ把握しきれてないのも、アキラには懐いているのも、
納得できるものがある。頭の良さは、きっとあの二人に似たのだろう。

「歴史を学ぶのは大切なことなんですよ、王子」
「だって、れんぽうのお話つまんないもん」

 ちなみに、王子の言う"れんぽう"とは連坊小路→さっきの少年を指す。言いにくいからなのかと
最初は思っていたが、最近はどうやら違う理由なのではと、サキは考えていた。もしそうなら
確信犯だということになる。意地の悪さは…言うまでもない。

「教祖様のお話は熱心に聞けるじゃないですか」
「おもしろいから!」
「私のお話もきちんと聞けるのに?」
「サキのお話すき、ご先祖様の王子様と神憑き様と皇帝の、ぶゆうでん格好良いもん!」

 今の言葉を聞いたら三人はきっと喜ぶだろう。特に大げさに反応し、感涙する人物が確実に
一人いるのは間違いない。

「さて、休憩はこのくらいで良いでしょう?抜け出した事は大目に見てあげますから
 戻りましょうね王子様」
「許してくれるの??」
「ああ、咄嗟についた嘘は咎めないといけませんね?」
「やっぱり怒るの…」

 しょんぼりする王子、今でこそ慣れたが、最初の頃は誰かさん譲りの叱られた子犬のような瞳で
見つめるのでついつい許してしまったのだ。王子に連なる人物は今ではもう自分とショーコだけ。
そう思うと、少しぐらい大目に見ても良いのかもしれない。…と甘い考えが出てしまう。だが。

「ごめんなさい、ぼくは振る舞いも王子であるべきなのに、悪い子だね」
「………。」
「判ってるんだけど、時々こどもとして振る舞いたくなるんだ」
「……。」
「サキやショーコに教祖様、それに彼とも追いかけっことか…その」
「王子…」
「うん…」

 見た目こそ、二人の外見にそっくりだが、自分の立場への理解と自覚は間違いなく"あの王子"
譲りだろう。おかげで、甘えた考えを持つ自分の方が子供に思えてくるのだから、困ったものだ。

「はぁ…これじゃ、どちらが大人なんだか」
「サキ?」
「そろそろ戻ってくるかもしれませんが、今だけですよ」
「???」

 王子が不思議そうに見上げてくる。しかし、その瞳には期待の色も。

「二度目の捜索に彼が戻ってくるまでの間だけ私もご一緒します。それで嘘をついた事は水に
 流しましょう。それで良いですね王子様?」
「ほんと?ありがとうサキ!!!」

 ぎゅっと抱き付く。反則な、けれど子供らしい笑みでもある。

「ねぇねぇ、ならお話きかせて!」
「どのお話ですか?」
「王子と神憑き様と皇帝とサキ達のこと!!」
「王子様は本当に、このお話が好きなんですね」
「うん、大好き!!」

「わかりました、では。これは、王子が生まれるよりずっと前の、昔々のお話です――――。」





 少女は、愛しい我が子に子守唄を聞かせるように、三人の面影を持つ銀髪の幼子へ、穏やかな
日差しと心地よい風を頬に感じながら、ゆっくりと遠い記憶を語り始める――――――――。



end.
--------------------------------------------------------------------------------
はい、こんな感じで。
え、だから?とか言わないで(笑)


200年もあれば何でもありだと!そんな妄想いやいや…想像です★
また、間端折った二次もUP出来ればと考えてます。
気長にお付き合いして頂けると幸いです。

2014/01/15
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