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Author:鳶ゑ
気の向くままに、絵を描いたり読書したり。時間がある時は映画も見るし、PSP&Vitaもいじったりもする。
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迷い猫の足跡

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2014/01/08 (Wed) 20:27
VVV二次3

君はあの日、僕を友達だと言ったね:後篇


君はあの日、僕を友達だと言ったね:後篇




◆さよなら、僕の…




ビキッ―――

「うあっ…あうっ…」
<ハルト!!ダメ、ルーン流出シテル!!コノママジャ…>


バリンッ!!

「っっっ!!!」

 ああ、また何か大事な物が無くなった…けど、僕はまだ倒れる訳にはいかない。頭が割れそうな激痛と
回数が増える度に闇が心を侵食し、その領地を増していく。ハルト…ハルトは僕だ、さっきの声はピノだ。
大丈夫、まだ僕はパイロットだ。エルエルフと約束したんだ、目の前の敵を倒すって体を借りて…。

「世界の秩序を、均衡を壊したのは君だ時縞ハルト!!」
バリンッ―――
「っっっつ!!!?」
<ヤメテ!オニイチャン、ワタシ、コノ人間キライジャナイ!>
<ダメダ!!僕たちヲ閉じ込めたのは、コイツらだ!!>
「今こそ約束を果たそうプルー、さあ来いピノ!!」

 プルーとピノが引き合う、駄目だ、まだ僕は…

―ミハエルは幸せね、貴方の様な良いお友達がいて―
 ミハエル?リーゼロッテ…って誰だっけ?
―諦めちゃ駄目だ!あいつなら、二人とも幸せに出来る方法を見つけられる!―
 二人?僕は誰と話してるんだ?

「消えてもらおう、世界の為に」

 消える…僕が?僕は時縞ハルトで…何でこんなのに乗ってるの?約束…約束した、誰と?…エルエルフだ
何を約束したんだっけ。忘れちゃいけない大事な…っっ!!!!

―改めて契約だ、時縞ハルト―
―違うよエルエルフ、これは約束って言うんだ―

「まだだっ!!カイン!!」
「なにっ!!??」

 一気にルーンを刀に送り、ダーインスレイヴを貫く。
ガガガガガガッ―――――――――!!!!
<カイン!!カイン!!>
プルーが泣き叫び小さな手を必死に伸ばす、まるで幼子が父を求めるように、そして遠のく意識の中
カインは応えるように画面へ手を伸ばし最後の命令をダーインスレイヴに命じた。

―プルーをピノの元へ―

 画面がらプルーが消えるのを確認すると、カインは満足そうに笑い目を伏せる。刹那、ダーインスレイヴの
コックピットに光が走る。爆音と共にカインの意識が途切れた―――。
 抱き合う兄妹、そしてハルトも意識を失った―――。




「……ん」銀髪が揺れる。
「………???」
 朦朧とする頭、視線を動かしヴァルヴレイヴだと理解する、外に浮かぶ残骸を目にし、一気に覚醒する。
 そうだ時縞ハルトにジャックさせてどうなった?終わった、勝ったのか俺たちは!!??
 エルエルフは、身を乗り出してシートの後ろを確認する。いるはずの彼の名を呼んだ。

「時縞!!勝ったんだな俺たちは!」

 その表情を見てドキリとした。死んでいるのではないかと。肩を掴み、動揺する心を必死に抑えて。

「時縞、時縞ハルト、戦いは終わったんだな?」

 ぴくりと小さく肩が揺れた。ゆっくりと瞳を開き、ハルトの目が空を彷徨い、間をあけてエルエルフを
その瞳にとらえる。

「勝ったんだ時縞、俺たちは…」
「きみ、誰?」
「っ!!」
「きみは誰?、ぼくはハルトって言うの?」
「何も…何も覚えていないのか?」

 予測される返答にエルエルフは視線を落とす。落ち着け、まだだ。まだ、俺はハルトに何も返していない。

「俺と契約した事は?」
「…?」
「月で殴り合った事も?」
「…?」
「俺と…俺と約束した事も?」
「ごめん…何も…何も覚えてないんだ」

 堪えても、堪えても、目尻が熱くなるのを止められない。

「きみは、僕を知ってるんだね?」
「ああ…」

 こうなる事は解っていた。ルーンを使い果たしたのだから当然だ、なのに何処かで、マリエとは違う。そんな
甘い考えがあった。ハルトなら、諦めないと根拠の無い自信があった。本当に馬鹿げた考えだと言うのに。
 エルエルフは覚悟を決め、ハルトと視線を合わせ、最後となる言葉を伝えた。

「お前は…俺の友達だっ!!」

 堪えていた涙が一気に溢れ、ぼろぼろと頬を伝う。返事のないハルトに耐え切れず、視線を外そうとした
その時。そっと触れるような拳がエルエルフの頬に当たる。はっと視線を戻すと、穏やかな、満ち溢れた
笑みを浮かべたハルトが、真っ直ぐに見つめている。

 月で殴り合って、いつか「ハルト」と呼べる日も来るだろうか、そんな事を考えていた。けれど、現実は
そんな猶予を与えてくれない。声が出るより早くハルトは意識を失った。もう二度と、その瞳に自分を映す
ことはない。
 再び涙が溢れた。最初から最後まで最悪な二人、最悪な出逢い。

「うぅ…あっ…っつ!!!」



ヴァルヴレイヴ、どうして俺を選ばなかった
これが運命だと言うのか

<<………。>>プルーとピノが無言でエルエルフの背を見つめる。


 どんなに冷たくしても、突き放しても、騙しても。いつだって最後には、自分を信じると言ってくれた。
馬鹿な奴、愚か者だ、偽善者、バケモノ…散々罵って利用して、命までも削らせて。なのに今更、どうして
どうして俺は----。

「ふっ…はっ、ははっ」

結局、俺は貴女も、彼も助けられなかった

「ははははっ、何の為に俺は…」


ガンッ!!!!
ピピッ------

拳を打ち付けるの同時にコールが入る。よく知る機体からだった。

<私だ…>
「アードライ…」
<エルエルフ…Ⅰ号機のパイロッ…いや、時縞ハルトも一緒なのだろ?>
「死んだ、ルーンを使い果たしたせいだ」
<そうか…エルエルフ貴様にまだ伝えてない事がある。クーフィアも死んだよ>
「……」
<説得しようとした…だが、出来なかった>
<クーフィアを殺したのは私だ>
<私が、手をかけた、なのに…>

―やっぱ最高だよ、格好いいなぁ-

<エルエルフ、私は必ず…いや絶対だ。王権復古させる、だがその為には手助けが必要なのだ>
<頼む、もう一度、私の隣に立ってくれっ!!>
「………」

―彼女の願いを叶える為にも約束だエルエルフ、僕らの爪痕を刻もう-

「アードライ」
<………>
「俺を許すのか?」
<最初に裏切ったのは私の方だ、それにⅣ号機パイロットの流木野サキから真実を聞いた>
「そうか、お前が助けたのか」
<ああ、全て聞いたよ…だから今度は貴様から聞かせてくれ、咲森学園の事、神憑きの事
 それから"時縞ハルト"と過ごした日々を私にも聞かせてくれないか―-―->


 気がつくと見慣れた機体がヴァルヴレイヴの前に姿を現す。コックピットが開き、出てきた人物が
ヘルメットを外す。三つ編みは王族の証、紫色の瞳が真っ直ぐにエルエルフを見据えて、何も言わず
無言で腕を伸ばす。あの日の、幼いリーゼロッテが重なった。

「俺は諦めない」

 ヴァルヴレイヴのコックピットが開く。

「俺にはまだ果たすべき事がある」

 エルエルフが、その手を掴む。

「お前となら、俺はまだ前に進める。アードライ!!」
「あぁ!!私と共に戦おう、戦友よ!!」




 二人はしっかりと、その手を握り合った---。誓いを胸に、未来をみて。




----------------------------------------------------------------------------―――――――――-
君はあの日、僕を友達だと言ったね:後篇 end.

エピローグ
◆王子と友達と…(※執筆中)


もともと、中編が先で前篇は別物として書いてた物だったので。
合体させたが為に、余計に時間がかかってしまった(苦笑)
何か大事なモノを失った時、もう一度支えてくれるのは家族で
あったり、友達だったり。
結局、アードライもエルエルフも似た者同士かと。
そこもまた、ヴァルヴレイヴの世界の魅力だと思う。
想像ですけど、多分、恐らくエルエルフとアードライの出会いも
最悪だったんじゃないかと思うんです(笑)
だから、一緒に任務をこなしても、最初の頃はギクシャクしてたに
違いない!!と想像(笑)

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2014/01/09


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