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気の向くままに、絵を描いたり読書したり。時間がある時は映画も見るし、PSP&Vitaもいじったりもする。
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迷い猫の足跡

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2014/01/05 (Sun) 18:22
VVVの二次書いてみた~。(長いよ)

数日前に記事に書いてたVVVの二次創作。
取りあえず、途中まで載せようかとUP
FC2小説の方でUPしようかと思ったんですけど、長いことフォームを
使って無かったので余計に時間が掛かると判断(笑)

宣言通り盛り上がりも派手さもありません。
あくまで「友情」とか「友達」とか「仲間」を前提に書いてます。
ヴァルヴレイヴの世界観(時系列とか)を完全無視して書いてますので、細かい事を気に
する方は読まない事をオススメします(笑)

あと、鳶ゑの中で「友達」や「仲間」の意識で書いてるので決してBLではありません!
読んだ上での個々の感想でBLだと思う分には構いませんが、推奨はしてい無い
(好きな方々を否定はしませんが、鳶ゑは苦手なので)と言う事をご理解の上、お読みください。


では、どうぞ↓ 「時縞ハルト、これはなんの冗談だ?」


見慣れた仏頂面。

 けれど、珍しく今日は僅かな困惑を察知できる。そして、いつもと違う表情の彼に見下ろされたハルト自身も「これは何の冗談だ?」と叫びたい気持ちでいっぱいだった。



◆冗談でも笑えない事件



「いつまでもここに居るわけにもいかない…戻らないと」

 ハルトは薄暗いコックピットから出るのを惜しむように、ゆっくり立ち上がる。いつもなら、勢いよく立ち上がれば頭を打ち付けるかもしれない高さも、今の彼には問題にすらならない。開いたコックピットから外を警戒しながら顔を覗かせ、誰もいない事を確認するとゆっくり息を吸って吐き出した。

「よし、誰もいない。後は運次第だっ…!」

 ハルトは意を決して一歩踏み出した。




※※※




 まず最初に疑ったのは、ピノだった。

 発作の延長上でもあったが一度だけ、意思と反する行動をとらされた。
つまり操られたのだ。
 ちなみにピノ言い分はこうだ、ルーン切れによる空腹と純然たるソノ行為への関心からきた衝動。良く言えば純粋なのだろう。

 しかし、悪く言えば、それは時に凶器と呼べるものになる。

そう、それが―…


ウ"ァルウ"レイウ"
僕が手にした呪い(力)で

ピノ
それが僕の凶器となった


ならば、ウ"ァルウ"レイウ"とは一体何なのか?


 現状、わかっているのは原動力がルーンだという事と、その動力源の確保が、今は二つの手段しか判明していないこと。人間に噛みつくか、襲うか、この二択でしかルーンを摂取できない。そして、ルーンが無ければウ"ァルウ"レイウ"は動かない。

 詰まる所、ぼくたちは守りを失うという事だ。

 未だに謎が多く、ピノならやりかねないと疑ってしまうのは、決して楽観視できない前科をハルト通して行ったからだ。だから、今回もピノを疑うのは当然だろう。しかし返答は予測外、ピノはハルトを見るなりハッキリと答えた。

「ハルト、ちっちゃくなった?どうして?」

 エルエルフなら、さらに問い詰めたかもしれない。
 しかし、何故だかハルトには、ピノがふざけているようには思えなかった。どうして!?と叫びたい気持ちをどうにか押さえ、必死に記憶を辿る。訓練を終えて、仲間と話している間は何も異常無かった。そして僕は、もう少し確認してから戻ると告げたのも、仲間が特に気に止めず先に帰ったのも、お互いに珍しい行動ではなかったはずだ。今までに何度もあったではないか。

 思い出せ、何があったっ!




※※※



「これが…あぁ、だからか。こっちが…」


 時々ハルトは、気になった事があるとその日の動作やモニターを確認する事がある。操縦に関する知識は、呪いを受けた日に得ているので現にあの時も考えるより早く、体が先に動いていた。けれど、それが全て導いてくれるほど現実は甘くない。
 戦う事は不本意だが、それが自分しかいないのなら、それで大切な人を守れるなら、この呪い全てを引き受けると決めた。

「はぁ…少し今日は疲れたかな…ピノは一体、僕のことどう思ってるんだろ?」

 何となく目を伏せ、“彼”のように考えてみようかとシートに深く座り思考を巡らせてみる。訓練とは言うものの、現実は実戦回数の方が遥かに多く、ただの学生だった者が突然優秀なエージェントになれる訳がない。適正はあっても彼と僕では圧倒的な実戦回数、つまり世に言う修羅場を潜り抜けた数が違うということだ。
 考えている内に、うっかり寝てしまったのは恥ずかしいが、数分で覚醒したのは誉めるべきではないのだろうか。それでも彼はきっと甘すぎると、冷たい目で笑うのだろう。
 そして僕は、たった数分の間に発生した深刻な問題と、誰にも気づかれずにエルエルフを見つけなくてはならないという、高難度のミッションをこなさなければならない状況下に陥ってしまった。



※※※



 どうにか人目を避け、なんとか自室に戻ることができた。

 訓練の後に、パイロットスーツから先に制服に着替えておいたのは正解だったかもしれない。ハルトはズリ落ちてきた袖を再び折り直して鏡の前まで移動する。鏡に写るのは大きすぎる制服をまとった子供、早く元に戻る方法を探さねばならない。

 この時ばかりは、ハルトは本気で同室のエルエルフに、早く部屋に戻ってきてくれと願った。




◆◆◆



「…?」

 次の作戦について、総理大臣である彼女・指南ショーコに報告を済まし、残りは部屋で片付ける為に自室へ足を向けていたエルエルフ。移動中も書類を読み直し、落ち度がないか確認を怠らない。それは殆ど癖とよんでもいいかもしれない。

 部屋の前まできて、中に入ろうとした時、何かが聞こえた。無意識に隠し持ったナイフを確認していた。

「なんだ、この気配は。時縞ハルトでは無いのか…?」

 エルエルフはゆっくりと音も立てずに中へ入った。



鏡に写る自分。
なんとも情けない姿。

 着替えようにも今の自分に合うサイズがそもそも此処にはない。外に出れば騒ぎになるし、ただでさえ特異体質を隠さねばならないのに、この状態で外に出るなど最悪な結果しか招かないように思えた。

「はぁ…エルエルフ、君なら何か打開策を思いつくのかな…」

 ハルトが鈍い訳ではない。軍人と一般学生では、そもそも背後の気配に気づくかどうかなど、それこそ天性の野性的素質か訓練して得た者でなければ、人は差し迫った場面や極端な緊張下でもない限り後ろにはどうしても無防備になるものだ。よって時縞ハルトが彼に気づかなかったのも、彼が直ぐに声をかけなかったのも仕方の無いこと。

「仮にお前を“時縞ハルト本人”だと仮定して、これは何の冗談だ?」

 突然、背後からの問いかけにハルトは勢いよく振り返り、自分の体の事を一時的に忘れて立ち上がったのが不味かった。

「えっ!?エルエル…ふりゅっ!」


ビタンッ!


 派手な音と共に転倒。体に合わない服は今後絶対に着ない、本気でそう思った。



「それで全部か?」
「そうだよ…」
「ピノは知らないと言ったのか?」
「うん…。コックピットだと外から中を見られるし、部屋に行くのが一番いいかと思ってなんとかたどり着いたんだ。多分、誰にも見られてないと思うんだけど」
「懸命な判断だな」
「どうも…」
「……。」


 本人は毛嫌いしてはいるものの、訓練や出撃を重ねる度に、やはり時縞ハルトは1号機の適正者だと言える。
 以前、別の者が搭乗した際に、そいつは風船みたい膨らみ破裂したと後に彼から聞かされた。また、エルエルフをジャッジしたハルトなら問題ないようで、その状態で何度か出撃もした。未だに理屈はハッキリとしていないが、ピノの中での取り決めがある事は間違いなかった。

 だからこそ、時縞ハルトが真っ先に彼女を疑ったのも判断としては間違いではないとエルエルフ自身そう思っていた。
しかし、それで現状が進展していないのだから、エルエルフの顔が晴れないのも仕方がないことで。耐えかねたハルトが苦笑いを浮かべるのもしようがない。

 先程から目を伏せて何事かを考えている彼に、ハルトは一瞬躊躇うも少し遠慮がちに袖を摘まんで軽く引っ張った。エルエルフはゆっくりと目を開け、再び自分を見下ろした。冷たい目に写る自分は一体どんな姿なのだろうか、子供の姿でも君は僕をあの時のように銃口を向け、躊躇なくバケモノと口にするのだろうか。


「エルエルフ、ありがとう」
「…なぜ礼を言う?」
「ナイフ、君は直ぐには振り下ろさなかったから」
「――…っ。」

 エルエルフは向かい合って座っている子供、もとい契約相手であるハルトを無言で見つめる。見慣れた頼りない笑み、袖を折り曲げてもまだ、ぶかぶかの制服からのぞくのは17歳とは思えない子供の腕。


“ともだちができたのか”


 かつての上官の言葉が脳裏をよぎる。


友達だと?冗談じゃない。
俺は、俺の革命の為に利用しようと決めただけだ。


“君の事は今でも好きになれないけど、便りにしてる”

“苦い君でも、砂糖を入れれば丁度いい”

“君を信頼するのは無理だけど、信用してる”

“全部、君と二人、半分こだ”

 平和ボケした者がいかにも言いそうな台詞ばかり。けれども、一度は心臓を貫き銃弾まで打ち込んだ相手だというのに構わず正面から突っかかってくる等と、見た目に反してハルトは芯が強い。だからと言って気を許すつもりなど無い。する気も無い。
 信頼出来ないが信用しているらしい俺を頼ったのも、妥協ではなくそうするのが一番最善だと結論付いたからだろう。例えそれが時縞ハルトの“不本意”に値する行動だとしても。

だが。

 どうしてこの男は、次から次へと問題を背負ってくるのか。エルエルフは深く、長い溜め息が漏れた。



◆◆◆



「時縞ハルト、お前は暫く部屋から出るな」


「わかってるよ」
「それから制服は脱げ」
「えっ、どうして?」
「また転倒したらどうするつもりだ、いいからさっさと脱げ。就寝着ならでかくても半袖と半ズボンだ。少しはマシだろう早くしろ」
「わっ…わかったよ、自分でやるから…」

ハルトは制服を脱ぎ捨て、就寝用の服に着替える。それでもズボンがずり落ちそうなのを制服のベルトで何とか固定し、ようやく少しは見れる姿となった。

「食事は?」
「いや、まだだけど…何か作ろうにも身長が足りなくて…」

ははっと笑うハルトに、本日何度目の溜め息になるのかエルエルフは眉間に刻まれたシワを一層深くして、大きく長く息をゆっくりはいた。



「好き嫌いは認めない、これを食べたら寝ろ。俺はまだやる事がある」

 そう言って出されたのはサンドイッチと珈琲。まさか、彼の手料理を食べる日がくるとは思いもしなかった。ハルトは恐る恐るサンドイッチに手を伸ばし、一口頬張り、ちらっとエルエルフを見る。

「心配しなくても毒など入れていない」
「いっ…入れるつもりだったの!?」
「さぁ、どうだろうな」

 不適に笑うエルエルフに、ハルトは真っ青になる。あぁ、僕の人生もこれまでか本気でそう思った。

「泣く暇があるなら、とっとと食べろ。毒など入れていない、お前の嫌いな物は入っていない」

 言われてハルトは気づく。確かに自分の好きな組み合わせのサンドイッチだ。この男は、本当に何というか、こういった所は素直に関心させられる。エルエルフは一切れ食べると早々に席をたち、パソコンを開いて作業を始めた。
その姿が妙に頼もしく思えたのは、自分が小さくなったからなのか、案外もし彼に兄弟でもいるのなら以外と面倒見が良いのかもしれない。
 そんな事を考えている自分に、ハルトは小さく笑った。




 あれから、ずいぶん経った。時刻はすでに日付が変わっている。エルエルフはパソコンを閉じ、すっかり冷めきった珈琲を飲む。立ち上がり振り返ると、眉間に深いシワを刻む。

「なぜ上で眠らない、時縞ハルト」

 二段ベッドの上段が彼、下段が自分、特に取り決めた訳ではなかったが一応そういう事になっている。別に子供に上れない高さではない、要するに面倒だったのだろう。
 それはエルエルフも同じで、今さら叩き起こすのも、起こさず抱き上げるのも面倒だった。それに、何となく自分が上段に行くのも納得がいかない気がした。

 エルエルフは就寝着に着替えると迷わずハルトの隣に並ぶ。彼の小さい体のおかげで、狭くは感じなかった。
 ハルトは、小さくなった手でギュッとシーツを握っている。そんなに力を入れては疲れるのではないかと、気まぐれに手を伸ばしたのが間違いだった。
 その手に触れた瞬間、小さな手がエルエルフの指をぎゅっと握りしめた。

「離せ…」

「すぅ――…」

返ってきたのは穏やかな寝息。ハルトは変わらず握りしめたままだった。

「時縞、はな――…」


「生き…ろよ…ばかエルフ…」
「……。」
「全員には君も…ぼくは…誰も死なせたく…ない」


"まったく探したよ。早速、契約違反か?全員助けるって言っただろ?"

"僕には君が必要なんだ"

"僕は彼を信じると決めたんだ!"


「馬鹿々しい」なのに、この手を振り払う事ができない。


―何故、私を裏切った!!?エルエルフっっ!!―


「俺は裏切っていない」アードライなら事情を話せば「仲間」に戻れたかもしれない。


 こちらが手を離しても必死に掴もうとする。拒んでも、拒絶しても、突き放しても。
無駄な事だと笑っても手を伸ばす。

「馬鹿々しい…なにが半分こだ、だから貴女は今でも――…っ!」


 目頭が熱くなる。あの日、捨てた涙が再び流れた。

「エルエルフ…いつか…ともだちになろう…」
「……貴様、いつからっ!」

 かっとなって勢いよく手を振り払った。けれど、当の本人は起きる気配がない。注意深く観察するが規則正しい呼吸音、人を簡単に騙せるほどハルトは器用ではない。導き出される結論はー。

「寝言だ…」

 ボスッと音を立てて俯せにベッドに倒れこむ。我ながら情けない。これならアードライを相手にしている方が断然マシだ。くくくっ、自嘲気味に小さく笑う。


「俺は認めないぞ絶対に、時縞ハルト」


意地でも認めない。認めてたまるか。
俺はお前を絶対に「友達」だと認めてやらない。

エルエルフは小さくなったハルトに背を向けて瞼を閉じる。
酷い悪夢が明日には覚める事を願って。

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翌日、ハルトは何故か超絶に不機嫌なエルエルフと共に朝食をとる。
目覚めたら、無事に体は元に戻っていたが、張りつめた空気の中での食事に精一杯でどうして元に戻れたのか結局、聞くことが出来なかった。

 ただ、彼が作るサンドイッチをもう一度だけ食べてみたいと、いつか友達になれたら頼んでみようか。そんな能天気な考えを口にしたらきっとエルエルフは身も凍る冷徹な笑みで「馬鹿々い」と睨まれるのだろうと。黙々とハルトが作った食事を取るエルエルフは、気付かれないように小さく毒づいた。


「貴様は悪夢そのものだ…」



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end(君はあの日、僕を友達だと言ったね:前篇)
はい。
こんな感じです。前篇です。まだ続きます(汗)
すいませんした!!
なんかね、エルエルフは何だかんだとアードライに次いで面倒見が良いなと
思うのです。でも本人は絶対認めたくない事実だと思うのです(笑)
そんな、モヤモヤするエルエルフを書きたかったんだ!(逃走)

2014/01/05 管理人 鳶ゑ


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